店舗解体に必要な作業と費用相場
店舗解体する際の作業や費用を知って、トラブルなくスムーズな解体工事を実現させましょう。
店舗解体とは
店舗の建物や内装を取り壊すことを指します。これは店舗を閉店したり、建物を再利用するために行われることが多いです。
それ以外では、災害による取り壊しや建物の老朽化により、解体することが必要になる場合もあります。店舗解体作業には、建物や店舗を完全に取り壊す全体解体と、建物や店舗の一部を取り壊す一部解体、建物や店舗の内部を取り壊す部分解体があります。
店舗では賃貸による物件が多数を占めるため、全体解体や一部解体などがおこなわれることはあまりありません。店舗の場合、解体といえばだいたいが部分解体であると考えていいかもしれません。
店舗解体の手順
店舗の解体工事ではどのようなことがおこなわれるのかをおおまかな手順とともに説明します。
設備の撤去
まずは設備や設置物の撤去作業があります。厨房の設備やテーブル、椅子、カウンターなど店内のものを撤去します。自分での作業も可能ですが、特に厨房設備などは重いだけでなく、設置されていたものを取り外したりする作業や、それらの積み込み、運搬などは解体業者などのプロに依頼する方が安心です。
中には次の入居店舗や、同業種の入居を想定して使えるものをそのまま残す場合があります。それらは、店舗を管理する人との打ち合わせの中で取り決めていくこととなります。
管理者との打ち合わせで決めた内容は、必ず契約書として残しておくことも重要です。また状況により工事内容に変更または追加されることもあるため、当初の予定金額を上下することがあります。
電気、ガス、水道の契約解除
水や電気は解体工事中に使用する場合があるので、工事終了後に水道局や電気会社に停止する連絡をしましょう。インターネットの回線やガスを工事に使用することはあまりないため、前もって停止しておくと安心です。
内装撤去
内装撤去工事に大きな機械などはあまり使用されず、ほとんどが手作業となりますが、場合によっては小型の工具などを使用することもあります。また、床材の撤去が必要な場合にはそちらも内装撤去工事の一部となります。撤去作業で運搬する際に周囲に傷などがつかないよう、養生がおこなわれます。
清掃
撤去した際にでる木片や金属、ガラスなどは産業廃棄物として処理されます。廃棄物を撤去した後は清掃して、解体工事は終了します。
以上が飲食店の解体工事のおおまかな流れになります。
店舗解体の種類
店舗の解体では仕上がりによって工事の種類が変わります。
内装解体
内装解体とは、店舗の内装のみを解体する工事のことをさします。内装には壁やドア、カウンターなどが含まれますが、床や天井は基本的には含まれないことが多いです。
工事の内容に関しては、建物の所有者とあらかじめ相談して決められた範囲でおこなわれることが一般的といえます。次の入居者などがすでに決定している場合には決まっている場合は、工事する部分と残す部分を明確にしておく必要があります。このように契約によって工事の詳細が変わることを理解しておきましょう。
スケルトン解体
内装に加え、天井や床、配管などもすべて解体し建物構造躯体部分だけを残す解体方法がスケルトン解体です。いわゆるコンクリート打ちっぱなし状態にする工事を施す内容となります。
スケルトン解体後は、建物の痛みや、耐震構造に問題がないかを確認できるといったメリットがあります。さらに、次の入居者の業種を選ばないため所有者にとっては扱いやすい物件となります。一方で大掛かりな工事となるため期間も費用もかかります。
原状回復
店舗が契約した時の物件の状態に戻すことを原状回復といい、これが店舗解体では一般的となっています。
契約時にエアコンや照明などがついていた場合には、それらは撤去せずに残した状態で工事を進めるということになります。
スケルトン物件で借りた場合には、スケルトン状態にします。つまり、契約後にプラスした部分のみを解体する工事を施すことをさします。
原状の認識の違いからトラブルが起きることも考えられます。入居時の様子を把握して、所有者との相談のうえ工事範囲を決めていく必要があります。
解体工事は、基本的は契約書に基づき、記載されている状態にして解体をおこないます。解体工事前には賃貸契約書を確認してどの解体工事の種類をおこなうのかをしっかり把握しておくことが重要です。また所有者との綿密な話し合いによって、認識を一致させることでトラブルを回避することができます。
店舗解体にかかる費用の相場
店舗解体では、だいたいが借りたほうが費用を負担します。事業縮小や閉店などの理由によって撤退する場合には、解体工事費用は大きな負担となります。おおよその解体費用を把握しておき、検討しましょう。解体工事別による店舗解体費用の相場をみていきます。
工事名 | 料金相場 | 工事内容 |
---|---|---|
内装解体 | 1.5万円~4万円/坪 | 飲食店など、厨房設備が多い場合などは坪単価があがる可能性があります。 |
スケルトン解体 | 3万円~5万円/坪 | 飲食店や美容院などでは、排気ダクトや洗面台、個室など特別な内装や設備が多く、手間がかかるため坪単価が高くなります。 |
原状回復 | 4万円~6万円/坪 | 飲食店で30坪以上の場合では3万円~5万円/坪となり、坪数が多い方が費用合計は高くなりますが、坪単価が下がるといった特徴があります。 店舗の立地条件や店舗の状態、撤去するものの量などによっても変動します。 |
上記はあくまでも目安であり、店舗の広さや解体工事の内容や範囲、そして業種によっても大きく変動します。
また実際に工事を始めてからも、急な工事内容変更や予定外の追加工事が発生することもあります。解体工事を依頼する業者や、物件の所有者と相談したうえで、できるだけ細かい部分までの費用を算出しておくことをおすすめします。
店舗解体で必要な作業とポイント
複数の業者での見積もり
店舗解体の前には余裕をもって、できるだけ多くの解体業者から見積もりをとるようにしましょう。ぎりぎりのスケジュールでは、期間内に工事を終わらせることに追われ、複数社を比較検討できません。
また見積もりの際は、現場に立ち会い工事の範囲などを共有することもおこないます。対応なども含め、信頼できる業者を見つけることがとても重要といえます。
廃棄物の処理
解体工事の妨げにならないためにも、自分たちで処分できるような廃棄物はなくしておくことをおすすめします。よりスムーズに解体工事が進むだけでなく業者に廃棄物の処分を依頼するよりも費用が抑えられるメリットがあります。
まとめ
店舗の解体工事では、賃貸借契約書の内容に沿った解体工事が必要です。決して安くはない費用がかかることなので、所有者や解体業者と工事の内容や範囲を共有し、認識と統一しておくことが重要です。丁寧で信頼できる解体業者を選ぶことで、安心して工事を任せることができるでしょう。
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